ダイエット飲料に糖尿病予防の効果なし [健康・医療]
結果が、フランス国立保健医学研究所から発表されたのが数年前のこと。
調査はフランス人女性6万6000人を対象に1993年から2007年までの14年間
行なわれたもので、サンプル数・調査期間ともに信じるに値する要件を充分に
満たしていると思います。
ちなみに2型糖尿病というのは肥満やストレスなどによってインスリンの分泌
が阻害されることによって起こる糖尿病で、日本人の場合だと90%以上の人
がこのタイプの糖尿病ということになります。
それに対して1型糖尿病は、膵臓が病気になっていてインスリンの分泌自体が
止まってしまうもので子どもの頃から発症するため、先天性と表現されること
が多いように感じられるタイプの糖尿病です。
2型の場合は自ら血糖値のコントロールをすることによって、糖尿病の症状を
抑えることが出来るのに対して、1型の場合はインスリンを投与しないと自分
自身の努力だけでは血糖値のコントロールが出来ません。
で、本題に戻るわけですが、ダイエット飲料を名乗るカロリーオフの炭酸飲料
を1週間で500ml飲んだ被験者が糖尿病を発症するリスクは、通常の砂糖
が入った炭酸飲料を同量飲んだ被験者よりも15パーセント高くなり、さらに
1週間で1.5リットル飲んだグループでは、59パーセントと1.5倍以上も高い
割合で糖尿病が発症する上に、カロリーオフ飲料の方が摂取量が増える傾向が
あることも指摘されています。
よく誤解されていますが糖尿病は糖分を取りすぎるために消化しきれない糖分
が尿として排出される病気ではなく、血液中に取り込まれた糖分が肝臓で分解
されないまま血液中を回るために、必要な細胞に栄養を与えないことと糖分に
よって血管や腎臓が痛めつけられる病気ですので、糖尿病の人の尿にはアリが
寄ってくるとか、糖尿病の人の尿は甘いなんて話は嘘です。
糖分の制限があるのはインスリンの分泌を阻害する肥満体質を改善するという
意味からであって、糖分が血液中に入らないようにするのが理由ではないこと
を考えればわかることなんですが、砂糖に限らず舌が甘みを感じると脳は糖分
を摂取したと勘違いをしてインスリンの働きを抑制する作用がある、という話
は以前からあるので単純に砂糖だからダメで人工甘味料は良いという根拠には
ならないのが実際のところです。
他の病気はともかくとして、糖尿病についてはダイエット飲料は逆効果で甘み
を感じる炭酸飲料(炭酸飲料は基本的にダメみたいですね)は肥満を改善する
効果はあるのかも知れませんが、糖尿病は促進されてしまうという落とし穴が
あることを自覚する必要があります。
他の人はどうかわかりませんが、私はカロリーオフの炭酸飲料は不味くて全部
飲むことは出来ませんが、これは体が拒否しているんだと思っていたので今回
の研究結果は個人的にはとても納得性があります。
私が子どもの頃には発がん性があるので、という理由で使用禁止とされていた
サッカリンなどが再び食べ物や飲み物に使われているのはどう考えても変だと
思いますが、世間一般では発がん性よりも太らないことが重要のようですから
私的には全く意味が分かりません。
食べても飲んでも太らないモノが健康に良いわけがないと私は思います。
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