作曲家ミシェル・ルグラン氏が死去

あまり大きく報じられませんでしたが、フランスの映画音楽の作曲家ミシェル
・ルグラン氏が1月26日に86歳で亡くなりました。



映画音楽の作曲家と聞いて一番印象が強いのは個人的にはジュラシックパーク
やスターウォーズ、インディ・ジョーンズなど、スティーブン・スピルバーグ
やジョージ・ルーカスなどの作品を手掛けることの多いジョン・ウィリアムズ
なんですが、ジョン・ウィリアムズも既に引退を表明していたような気がする
ので、あまり現在の作曲家はわからないのが実際のところです。

もう故人になってしまった、ジェリー・ゴールドスミスやジョン・バリーなど
私が高校生の頃から好きだった映画音楽の作曲家は、大半が亡くなってしまい
「燃えよドラゴン」のラロ・シフリンも今はいません。
というようなことで、ミシェル・ルグラン氏が亡くなってしまい、知っている
作曲家はエンニオ・モリコーネだけになってしまいました。


ジェリー・ゴールドスミスのアカデミー賞受賞作「オーメン」


ジョン・バリー作曲の「死亡遊戯」

ミッシェル・ルグラン氏は「シェルブールの雨傘」や「おもいでの夏」などの
フランス映画の曲（フランス国籍の人ですから当然なんですが）で、知られて
いますが、007シリーズの「ネバーセイ・ネバーアゲイン」の音楽を作ったり
日本映画（撮影がベルサイユ宮殿で、スタッフ・キャストも日本人はいないと
いう映画なので正確には資生堂が出資した、日本資本のフランス映画と思って
います）の「ベルサイユのばら」の音楽も担当しています。



有名な作曲家のミシェル・ルグランがよく日本映画（結果として製作費も回収
出来なかった失敗作）の仕事を引き受けたなと思いましたが、この作品よりも
「火の鳥」（故・手塚治虫氏の原作を実写とアニメを合成して映画化した作品
で、こちらもヒット作品にはならなかったです。）のテーマ曲だけを作曲して
松崎しげるが歌を唄った作品の方が曲が記憶の中に残っています。



日本のように映画音楽にあまり力を入れていない国（映画音楽の作曲家として
名前が思いつくのは久石譲と大野雄二、後は坂本龍一ぐらいですね）の映画は
EXILEとか20年後には忘れられているような、歌手とも言えないような連中の
曲を使ったりして、自らの首を絞めるような状況が今になっても続いています
が、アメリカやフランスの映画の場合には音楽を聴くだけで映画の中の情景を
思い出せるような作品が多く、そういう意味で日本映画を積極的に観たいとは
思わない癖がついています。

そんな音楽を作っていた人がまた一人亡くなり、寂しい話です。
日本映画も含めてこれからの若い世代の感性に期待したいものです。

タグ：映画音楽 ベルサイユのばら ミシェル・ルグラン シェルブールの雨傘 フランス

コメント 4

昨年は　私も今でも大好きなフランシス・レイさんが御逝去されて
記憶も新しい所に　ミシェル・ルグランさんの一報を聞いた時　やはり
時代は流れたんだなとつくづく感じちゃいました。親がフランス映画が好きで　映画音楽のLPを良くかけてくれたんですが　そんな三つ子も五十路になってしまうのですものね。＾＾；60年代末から70年代にかけての映画音楽は１ジャンルとして一世を風靡しましたものね。♫～名曲は永遠に！
by ゆうのすけ (2019-02-01 01:06) 

好きな有名人がいなくなるのは、悲しいですよね。David Bowieが亡くなったのはいつでしたっけ。。。(^_0)ノ
by cheese999 (2019-02-01 06:14) 

ゆうのすけさん:
コメントありがとうございます。

フランシス・レイさんもミシェル・ルグランさんと同じように
行ったことがなくてもフランスのイメージを感じる音楽でしたね。

一番有名なのは「ある愛の詩」だと思いますが、映画音楽だけを
流すラジオ番組が無くなってしまった頃から、記憶に残る音楽が
減っていったような感じがします。

そうですね、名曲は永遠に、その通りだと思います。
by suzuran (2019-02-02 00:23) 

cheese999さん:
コメントありがとうございます。

デヴィッド・ボウイが亡くなったのは…2年前でしたっけ?
今年が2019年だから、もう3年になるんですね。

個人的にはエイジアのジョン・ウェットンが亡くなったのも痛いし
メジャーな人ではありませんでしたが、萩原流行さんが轢き殺された
というのも衝撃的でした。

人は誰もが死ぬとはいえ、残念なことに違いはありません。

by suzuran (2019-02-02 00:35)