性犯罪被害者に非があるわけがない [海外の話題]
という判決が出たものの、その理由があまりにも男目線であり、理不尽な
内容であったことから議会でも問題視され、問題は大きくなっています。
この裁判の争点になっていたのは、女性の同意があったのかなかったのか
という点で、その根拠となったのはTバックの下着でした。

女性は「強姦された」と主張し、男は「同意の上だ」と主張するという例
は日本の性犯罪の裁判でも普通に出て来る争点なわけで、山口敬之という
ジャーナリストを名乗る男が、女性に酒を飲ませ(睡眠導入剤を使ったと
いう疑惑もあり)ホテルに連れ込んだ挙句、強姦するという悪質な犯罪を
犯しながら当時の警視庁・捜査課長の中村格によって逮捕状を無効にされ
山口敬之は妻子がありながら同意の上だと主張して、捕縛されることなく
安倍政権擁護の駄文を書いていまだに厚顔を曝け出しています。
男が強く出れば女性は黙って耐えるというのが半ば標準化されているのが
日本の性犯罪裁判の現状で、そもそも証言をすると言っても裁判官や検事
裁判員や傍聴人のいる場所で、いつどこでどのような状況で、どのような
行為をしたのかを話させ、傍聴人には見えなくても証拠画像が公開されて
医者の診断書なども公表されるような裁判は、いわゆるセカンドレイプの
状況なわけですから女性にとって有利なわけがありません。
個人的には「同意があった」と恥じ入ることもなく主張する男たちの大半
は自分勝手に女性の仕草、言葉などを「同意」と決めつけて、女性の意志
を確認することなく性欲のままに女性を蹂躙したものと考えています。
当然、強姦罪は成立するものと思いますが、弁護士(弁護士は正義の味方
ではなく合法的なやくざとする説もあり、クライアントのためならば脅迫
に近い誘導尋問なども平気でする奴がいます)の誘導によって、女性側に
著しく不利益な判決が出ることもまた事実です。
そんな悪例が日本のみならずアイルランドでありました。
強姦容疑者の弁護士が「彼女が何を着ていたかに注目してください。彼女
はレースがついたTバックの下着を履いていたのです」と陪審員に対して
発言したところ、男8人女4人の陪審員は全員一致で無罪にしたのです。
陪審員たちはTバックの下着を履いていたら相手の男との関係を期待して
同意したというように判断をしたわけです。
バカじゃないの?と普通なら考えると思いますが、陪審員として立候補を
するような人というのは大体は保守的で女性はお腹まで隠れるデカパンツ
を履くべきであるなんて思想の持ち主であることが多いですし、そもそも
弁護士など社会的信用があるとされている人間を妄信する傾向があるので
悪徳弁護士だろうが信用してしまうものなのでしょう。
というか、Tバックの下着を履いていようが、もしも全裸だろうが女性が
同意しないのに体に触れたり、それ以上のことをすれば強制わいせつ罪が
成立し、強姦罪に至るという原則が完全に抜け落ちています。
このような判決が出たことに対して、アイルランドの女性がTバック下着
の画像に#これは同意ではない (#ThisIsNotConsent)というハッシュタグ
を付けて投稿して抗議活動を行っています。
議会でもこの問題が取り上げられ、女性議員が黒のTバック下着を掲げて
「この国の女性は、被害者を非難するアイルランド裁判所と政治家が何も
しないことに疲れています」と発言しました。
元々、下着の線が出ないようにという理由で履いているTバックの下着が
男に対して性的関係を望んでいるサインだ、と勝手に解釈すること自体が
かなりの大バカ者だと思いますが、男目線でしか物事を考えられない男は
想像力が欠如して妄想力しか発達していないのでしょうね。残念です。
今後、アイルランドでどのような動きがあるかはわかりませんが、日本の
女性も「黙っていることが自分と家族のためだ」と、優しく脅す男たちに
対抗することが出来る環境が必要だと思います。
神話の話を事実のように国会で喋る女性国会議員なんてのが存在するのが
すでに問題だと思いますが、そういう議員の排除も含めて、女性の言葉や
仕草を誘っていると勘違いするような男たちが生き辛い世の中が早く日本
でも実現することを願っています。
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