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合理的に喧嘩両成敗と言わない相撲協会 [相撲関連]

大相撲の元横綱日馬富士が、貴ノ岩を殴打して怪我をさせた問題について
横綱審議委員会と理事会の臨時会合が開催され、事件の現場にいた白鵬と
鶴竜の二人の横綱について一か月は給与を不支給(白鵬については二月も
50%カットという処分内容が発表されました。

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暴力の現場にいながら暴力を止めなかったというのが、その理由とのこと
ですが、興奮して殴りかかっている状態の人の行動を事前に察知して全く
手を出させないように止める方法があったら、世の中から酔っ払い同士の
揉め事はなくなりますよ。


週刊誌などのネガティブキャンペーンで名前の出た白鵬と鶴竜に何らかの
処分をしないと相撲協会と横綱審議委員会の権威が守れないという面子を
最重要視して本来、正すべきである巡業の責任者である貴乃花親方には、
全く処分がないというのは納得性に欠けると思います。

横綱審議委員の岡本昭委員(岡安商事最高顧問)なんてのが、白鵬と鶴竜
の処分については「あるでしょう。今まで紳士的にみんなやってたんや。
それが、細かいやつがないことが事実や。だから、まあ、あるやろうな。
なかったらこの事件、おさまらんやろ」なんて言っていますが、今までの
数々の不祥事を起こしてきた相撲界のどこが紳士的なんだ?と思いますし
白鵬と鶴竜に処分がなければおさまらんやろ、なんて有識者ではなく単に
日本人横綱待望論者のくそ爺発言をしているようなレベルで角界の浄化だ
なんだと言えるような組織だとは思えません。

伊勢ケ浜親方が理事を辞任しましたが、それが日馬富士に対する監督責任
であるのなら、喧嘩のもう片方の当事者である貴ノ岩の監督責任者である
貴乃花については何故理事を続けさせるのか?巡業部長としての監督責任
親方としての監督責任を考えたら無罪放免はおかしいでしょう。

そもそも貴ノ岩が殴られた理由まで考えたら、本人が発言したという暴力
を受ける理由がないというのは本人の一方的な意見であり、日馬富士から
すれば殴るに値する何かがあったから殴ったと見るのが普通ですよね。

当事者同士の見解の中で貴ノ岩の言い分だけに正当性があるように発表を
するのはフェアじゃないと思いますし、暴力の被害者だから初場所を全休
しても番付の降格は配慮するなんておかしいですよ。

事件のその場でのことだけでなく、殴打に至るまでのプロセスについても
詳細に時系列で精査した上での結論とは思えない、加害者と被害者の区別
には違和感を感じますし、喧嘩の原因を作った部分も含めての喧嘩両成敗
は必要ではないかと思います。

最後に日馬富士の功労金を減額するなんて言っていますが、功労金は現役
時代の活動・活躍に対して報いるために支給するものなんですから、一人
で横綱の責任を果たした時もあった功労者から減額するのは明らかに趣旨
が違うと思いますので、功労金からの減額ではなく、別に罰金として徴収
するのが本来あるべき姿でしょう。

職務としての相撲の功労金とプライベートな場所での懲罰を混同するのは
組織としての考え方が未熟すぎますよ、元相撲取りばかりの理事会と企業
の名誉職みたいな金持ちの道楽の横綱審議委員会の非合理性ばかりが前面
に出ている知恵も再発防止策もない処分内容だなと思った次第です。

どうせ給与が支給されないのなら、白鵬も鶴竜も診断書を出して休場して
ゆっくり休んだ方が良いと思いますよ。
元気に抱負を述べていた貴ノ岩が診断書一枚で重傷者として被害者の立場
になれるんですからね、角界でなによりも強いのは診断書だという結論に
なってしまうようですね。




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