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高倉健さん・亡くなって3年 [芸能]

「不器用ですから」という台詞がこの人ほど似合っている人は他にいない
と思うのですが、実際にはこの人ほど多彩な役柄を器用にこなした役者も
そんなにはいないと思うのが亡くなった高倉健さんでした。



任侠映画の主役として重要な強面でゴルゴ13のデューク東郷のイメージ
の基礎となっている(ゴルゴ13の実写版では作者の要望により主演)と
いう話がある反面で、「八甲田山」「南極物語」「鉄道員(ぽっぽや)」
「幸せの黄色いハンカチ」など軍人、南極越冬隊員、駅員、刑務所帰りの
男性など、いろいろな職業で難しい状況にある男を演じてきていますが、
どの映画の現場でも、年下からエキストラまで、どんな共演者に対しても
丁寧な挨拶をしていたということで、亡くなった後でも高倉健さんを悪く
言う共演者や映画関係者のコメントは見たことがありません。


逆に言えば、それだけの人格者であったがために高倉健さんを神格化して
普通の人間として接していた人に対しては必要以上に厳しく当たるという
妙な風潮があるようで、ハレンチ学園で柳生十兵衛を演じていた元女優の
児島美ゆきが高倉健さんには良くしてもらっていたという話が出た時には
売れない女優の児島美ゆきを健さんが気にするわけがないという意味不明
の理屈で、児島美ゆきに対して批判するバカなファンはいました。



そもそも高倉健さんが日本のみならずアメリカや中国の映画界でも評判が
高く尊敬を集めているのは人種や地位などで区別することなく礼儀正しく
接していたことが大きな要因なのですから、その人格によって児島美ゆき
に対しても格下の女優といったような俗物根性に邪魔されることなく一人
の女性として接していたのは当然で、それを傍から批判するような俗物が
高倉健さんのファンを名乗ることの方が迷惑だと思います。

という話はともかくとして、高倉健さんが亡くなってもう三年です。
あまり大きなヒット作品にはなりませんでしたが鹿児島県の知覧にあった
大日本帝国陸軍の基地から特攻隊員として飛び立っていく若者達を描いた
「ホタル」という映画があります。



北朝鮮との戦争を望んでいる大日本帝国信奉者の安倍晋三が一押しだった
こともあってヒットした、荒唐無稽な戦争賛美を知的要素などまるでない
ハゲの似非右翼の百田尚樹が書き散らした「永遠のゼロ」よりも数百倍も
戦争の本質を突いた高倉健さんの名作が「ホタル」です。

政府が必死になって北朝鮮の脅威を煽り立てて、国を守るという建前論の
裏側で人権軽視、憲法改悪を進めようとしている今の時代に、どうしても
観てもらいたい映画だと思っていますので、時間があったら観て下さい。


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