佐藤琢磨に冷淡な日本メディア

世界の三大レースの一つに数えられ、アメリカでもっとも有名かつ伝統が
あり、最高グレードの格式を誇るインディ５００で、日本人として初めて
優勝した佐藤琢磨が凱旋帰国を果たしましたが、日本メディアの冷淡ぶり
に呆れるやら、情けないやらという感覚を強く持ちました。



佐藤琢磨がインディカーシリーズに参戦したのが２０１０年。
２０１３年には第三戦で優勝し、この時でも本来ならば日本のメディアが
日本人初の表彰台として騒いでも良さそうなものでしたが、ほとんど無視
されたような感じで、今回のインディ５００の優勝でも、優勝の翌日こそ
ちょろっとニュースで流れたものの優勝者はアメリカのレース史に名前が
残り、世界最高レベルの祝福を受けるなんて説明はありませんでした。

それを言い出せばマクラーレン・ホンダが１６戦１５勝して、アイルトン
・セナとアラン・プロストが最強の時代だった頃にも、ホンダエンジンが
ワールドチャンピオンになったという華々しい報道はなく、日本には相撲
とプロ野球、サッカー以外にプロスポーツは無いような報道姿勢でした。



もっと前まで遡ると富士スピードウェイで、ジル・ビルニューブとロニー
・ピーターソンが事故を起こした際、立ち入り禁止区域に観客が入り込み
死亡したということで、警察がドライバーを警察に呼んで業務上過失致死
容疑で事情聴取をするという愚行を行ない、海外メディアやレース関係者
からモータースポーツに関しての理解のなさに批判の声が出ました。



所詮はレーシングドライバーは暴走族の親玉程度の認識で、モナコＧＰの
勝者がモナコ公国では国王の祝福を受ける存在であることすら認識しない
のがメディアのレベルでしたが、あれから４０年経っても日本のメディア
はインディ５００の勝者も暴走族よりはマシなスピード狂ぐらいの認識で
いるんじゃないのかな？と感じた次第です。

マクラーレンと組んだホンダは全く結果が出せないまま、マクラーレンと
提携解消になりそうな雲行きですが、日本のメディアが世界最高レベルの
レースであるＦ１をほとんど報じないことも、ホンダが総力を挙げて現在
のプロジェクトに取り組んでいるとは思えない結果になっている、一つの
原因ではないかと個人的には感じます。

英国や香港、ドバイでは社交界の交流の場となっている競馬の国際レース
でも日本では博打打ちが全財産を握りしめて一獲千金を夢見て大穴狙いで
破産するというネガティブで発想が貧困なイメージでしか見ていないから
競馬の話をした途端に顔をしかめて善人面をするバカがいるわけです。
　

　
世の中にはギャンブルの対象としてではなく、ブラッドスポーツとしての
競馬に魅力を感じている人もたくさんいることが理解できず、馬が好きだ
と言っただけで、どうせ賭け事の話じゃないかと言った某企業の震災支援
責任者がいましたが、あのような発想しかできない単細胞が広い視野での
活動が必要なボランティアの責任者では、支援活動自体が近視眼的で偏向
した活動になってしまうのも仕方ないねと私は思います。

タイトルと離れてしまいましたが、世界の視点で見ればモータースポーツ
でも競馬でも日々の鍛錬が結果に繋がる純粋なスポーツであることを視野
の狭い人に対しても幅広く伝えていくという使命も報道にはあるはずで、
そういう視点が日本のメディアには不足しいるのではないでしょうか。

佐藤琢磨は残り８戦のインディカーシリーズで年間チャンピオンを狙うと
公言し、競馬では日本調教馬が再び、世界最高のレースとされる凱旋門賞
にチャレンジする計画が発表されています。

佐藤琢磨が年間王者になり、日本調教馬が凱旋門賞で優勝をしたら一面で
報道するぐらいの度量をメディアは見せて欲しいと思います。

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タグ：F1 ホンダ 佐藤琢磨 競馬 インディカー