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リオデジャネイロの今 [イベント]

2016年オリンピックの夏季大会が開催されたリオデジャネイロ。
開催間際になるまで突貫工事が続いて、建設現場の労務管理ミスによって
何人かの死傷者が出たとも聞きましたが、とりあえずはオリンピック前日
までにはすべての施設が完成し、約560億円の予算が投入されたメイン
競技場では華やかな開会式が行われ、約二週間の競技が終了して閉会式が
行なわれてから約半年の月日が経っています。

Rio-Olympic-ruin-1.jpg

そのリオデジャネイロの現在の様子がアメリカのABCテレビが取材して
廃墟となって打ち捨てられた競技場の写真と共に報じられました。


Rio-Olympic-ruin-2.jpg

ほんの六か月=180日の短い間にオリンピックパークは文字通りの廃墟
となっていてメダルを争って世界の水泳選手が競い合ったプールは水質の
管理が行われることもなく、腐って濁った排水が流れ込んで溜まっている
大きな排水保管のため池になり、外壁を飾っていたブラジルの現代画家が
デザインした刺繍の入った幕は引き裂かれて見る影もありません。

Rio-Olympic-ruin-3.jpg

球技などが行われていたアリーナも利用者も管理者もいないままで放置中
になっていて、鉄製のドアなどが錆びついていて施設を利用することさえ
ままならない状況で、日本のオリンピック関係者が東京オリンピック後は
新設された有明アリーナはレガシー(遺産)として今後の日本スポーツ界
の発展のために活用されるなんて言っていますが、どこまで実現するのか
全く未知数な話ですし、ブラジルの現状を考えると有明アリーナも巨大な
遊休施設になりそうな気がします。

Rio-Olympic-ruin-4.jpg

ゴルフ場についても、約23億円の予算をかけてコースを新設したものの
オリンピック後に利用する人はいないためクラブハウスも売店も閉鎖され
借金だけが残ったわけですが、そもそも人口600万人超の大都市である
リオデジャネイロでゴルフをする人は1500人程度らしいので、そりゃ
オリンピック後に活用なんてあり得ない話でしょう。

開会式が行われたマラカナン・スタジアムでは周辺の市民がスタジアムに
入り込んで椅子を取り外して売ってしまい、その他のテレビや銅線などの
「金に代わる物」は全て無くなってしまったようで、警察が正しく機能を
していない国だという見方もありますが、それにしても現在では電気代も
払えないのでスタジアムは廃墟になっているそうです。

Rio-Olympic-ruin-5.jpg
分譲した選手村も買い手がいないため格安賃貸アパートとして軍人向けに
案内していますが、住みたいという希望者がいないようです。

なんてブラジルの話を他人事のように聞いていては2021年の日本でも
同じようなことが絶対に起きないとは言い切れないと思います。

東京オリンピックは誰のために、誰のお金を使って開催するのかといった
根本的なことに対して責任者がまともに答えないのなら、返上するという
選択肢を行使するのが正しい民主国家なんじゃないのかな。

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