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私が観た角川映画 その1 [シネマクラブ]

角川映画の第一作は「犬神家の一族」でした。
金田一耕助役を石坂浩二が演じて、市川崑監督ということで基本に忠実な
奇をてらわないサスペンス映画になっていたのかな?

この時は中学二年生でしたからね、映画の構成とかそんなことよりも湖に
逆さに倒立する死体とか、そっちの方に興味が行っていました。



ただ、中学生の分際で思ったのは映画の場面に対して音楽がしっかりと、
絡んでいるというか、音楽が添え物ではなく映画の要素の一つとして重要
な役割をしているというように感じて、それまでに見た日本の映画の音楽
が取って付けたような違和感を醸し出していたのと対照的に、なにげない
映像でも音楽によって緊迫感を演出できるということを感じました。


「犬神家の一族」の前に観ていた「ジョーズ」で巨大サメの登場シーンで
流れる音楽が映画が終わった後でも、頭に残り、その音楽を聴くと映画の
シーンが蘇るのと同じような感覚を持った日本映画は、ゴジラ以外では、
「犬神家の一族」が最初でした、ちなみに作曲は大野雄二です。

次に観たのが「人間の証明」でしたが、豪華キャストの割に映画自体には
あまり思い入れがないというか、女性が終戦後の進駐軍の米兵に犯されて
生まれたハーフの子が母親を訪ねてきた結果、殺されてしまうというのが
話の中心なんですが、周囲にあまりにもいろいろな事情がある脇役がいて
映画全体が散漫な印象が強かったです。



ジョー山中が歌う主題歌もヒットして、映画も動員力はありましたが映画
自体の魅力という部分では「犬神家の一族」の方が良かったです。

その次に観たのは「野生の証明」で、この作品も森村誠一の原作です。
高倉健さんが主役で、この映画がデビュー作の薬師丸ひろ子が、高倉健に
おんぶされていた場面しか記憶に残っていなくて、ラストシーンがどんな
終わり方だったかも覚えていないんです。



今になっていうのもなんですが、私は森村誠一原作、佐藤純彌監督の作品
とは相性が良くなかったような気がします。

野生の証明は小説も読んだような気がしますが、それでもストーリーが頭
に残っていないのですから、余程、好きな内容じゃなかったのでしょう。

その後「悪魔が来りて笛を吹く」「白昼の死角」「金田一耕助の冒険」と
作品が続き、松田優作主演の「蘇える金狼」までは観ていません。

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その次に公開された「戦国自衛隊」は観ましたがラストシーンが不可解と
いうか、戦国時代にタイムスリップした自衛隊員が上杉謙信と手を組んで
武田騎馬隊と戦うというのはともかく、現代から過去に行って過去の世界
で死んでしまったら、現代に残されている子供はどうなるのか?とか後で
考えなければならない映画だったので、本編に入り込めませんでした。



戦国武将に裏切られて全員が討ち死にするということで後味は最悪で二回
観たいとは思えない映画でした。

薬師丸ひろ子が、農民兵の役でチョロッと出てあっけなく殺されましたが
あれもなんだが意味のないシーンだったなと今でも思います。

このペースで書いていたら終わらないと思うので、一旦はここまでにして
次は「復活の日」から書こうと思います。

角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年 (単行本)角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年 (単行本)
中川 右介

キネマ旬報 2016年3月上旬 No.1711 昭和40年男 2016年8月号 市川崑と『犬神家の一族』 (新潮新書) 松田聖子と中森明菜 [増補版] 一九八〇年代の革命 (朝日文庫) 探偵物語 デジタル・リマスター版 [DVD]

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