菅原文太さんを悼む

俳優で最近は農業に従事していた菅原文太さんが亡くなりました。



高倉健さんに続き、昭和の銀幕のスターが亡くなったことを非常に寂しく
思うのと当時に、現政権の軍事路線や経済一辺倒の政権運営に対して正面
から反対を表明できる人がまた一人減ったことを残念に思います。

高倉健さんがある意味では、神格化された存在であったのに対し、新東宝
の倒産によって順風満帆な若手時代を過ごしたわけではない菅原文太さん
は大スターではありながら等身大で現実を見る人だった印象が強いです。



息子さんが踏切事故で亡くなった後、俳優としての仕事を断り、世捨て人
のように飛騨の山奥に引っ越した時に、仁義なき戦いの虚像を捨て、家族
を大切にする実像を見て、それまで以上に人としての菅原文太さんに興味
と好感を持って、東日本大震災以降の発言も支持してきました。



遺作となったトラクターのＣＭ撮影時のエピソードとして、はるな愛さん
に対する優しい対応がはるな愛さんから紹介されていましたが、強い相手
に毅然と意見を述べ、弱い相手には気遣いを見せる男性の鑑のような存在
だったことが伝わってきました。

菅原文太さんのご冥福をお祈りいたします。

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