マイケル・ジャクソンの新アルバム発売

「キング・オブ・ポップ」と呼ばれ、５年前に亡くなったアメリカの歌手
マイケル・ジャクソンの未発表作品８曲を収録した新アルバムが先週以降
欧米各国で順次、発売されています。

収録されている曲は、過去のアルバムには収録されなかった未発表曲の中
から選曲されたボーカル音源を敏腕プロデューサー達が現代風にアレンジ
した作品で、エグゼクティブプロデューサーを務めたエピック・レコード
会長兼ＣＥＯが作品について「マイケルが歌を残した（未発表）曲を完全
に、徹底的に何度も聞いた、それが私の道案内だった。中でも素晴らしい
メロディーを持ち、今でも説得力があると私が思ったものを選曲した」と
語り、自信作であることを表明しています。

大御所プロデューサーが自信を持ってお勧めするのは良いとします。
現代風のアレンジでマイケルの楽曲が陽の目を見るのも良いとします。
でもマイケルは既に亡くなっていて、自身の未発表曲にどんな想い入れが
あったのかを知る人はいないわけですから、マイケルの遺志を引き継いだ
というわけではなく、遺産を使ってもう一稼ぎという生々しい部分は美談
の陰に隠れてお終いというのもどうかな？と思います。

陶芸家が気に入らない作品は金槌で叩き割ってしまうように、マイケルも
譜面を破いてしまいたいような作品だったが故に、未発表だったとしたら
それを本人の承諾もなく今風に加工して表に出すというのは故人に対する
冒涜以外のなにものでもないと思ってしまうのは、間違っているのかな。

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