ミス・アメリカに初めてインド系女性

２０１４年のミス・アメリカコンテスト決勝大会が、ニュージャージー州
アトランティックシティーで開催され、史上初めてインド系アメリカ人の
ニューヨーク州代表ニーナ・ダブラリさん（２４）が優勝しました。

隠れた差別大国アメリカも少しは進歩したのかと思いますが、相変わらず
ツィッターなどのＳＮＳでは、ヒンズー教徒のインド系の女性に対して、
「アラブ系のテロリスト」とか「アラブ系はアメリカから出て行け」など
白人が優勝しなかったことへの苛立ちなのか、単純に頭が悪いのかは不明
ですが、明らかに人種差別的な中傷・罵倒が展開されているのもまた根底
に差別意識のあるアメリカの現状を物語っていると感じます。

一部の差別主義者にとっては白人のみがアメリカ人であり、ヒスパニック
や有色人種はアメリカ人ではないと差別することで、自分自身の優位性を
主張しているのがアメリカ社会の歪んだ部分だと思っています。

受賞した本人は「これを乗り越えなくてはなりません。私は常に自分自身
を何よりもまず米国人だと認識してきたのですから」と中傷を乗り越えて
いく覚悟を示すコメントを発表し、コンテストの結果に対して「多様性が
尊重されたことを本当にうれしく思います。これを見ている子どもたちが
、やっと共感できる新しいミス・アメリカに出会えたと思ってくれるなら
幸いです。」と話しているようで、くだらない差別言葉を並べ立てて自己
満足に浸っている差別主義者たちの愚かさが際立つ結果となっています。

どこの世界でも、どこの国でも多様性を否定して特定民族を罵倒すること
で溜飲を下げている人間の言葉には説得力も知性も感じないものです。

ナショナリズムの誘惑 木村 元彦 園 子温 安田 浩一 by G-Tools

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